Pancha Klesa(5つの煩悩)
アヴィッディヤ アスミター
ラーガ ドヴェーシャー
ビニヴェーシャハ クレーシャハ
無知・高すぎる自意識・愛着・嫌悪・死への恐怖
これらが私たちを苦しめる5つの煩悩です。
私たちのマインドは、常に揺れ動いています。
私たちは自分たちが都合の良いように物事を見ています。
嬉しい時は舞い上がり、
嫌なことがあると、不機嫌になります。
とても自然なことですが、
毎日、そんな自分の感情に揺れ動かされた生活は
モチベーションも保てず、
疲れてしまいますよね。
仏教の言葉に、「色即是空」という言葉あります。
世の中に変わらないものは
何一つない。
色(価値観)をつけて見ているのは自分自身。
という意味です。
その色付けをしている正体は
私たちの中にある
raga(愛着・執着)dvesha(嫌悪)です。
ヨガ・スートラの2−3に
人生の成功の障害となる5つの原因は
- Avidya(自分を知らない、無知)
- Asmita(無知を覆い隠すために作り上げたペルソナ)
- Raga(愛着、執着)
- Dvesha(嫌悪)
- Abhinivesha(死への恐怖)
があるといいます。
自分を知らないが故に、仮の仮面を作り出し
(優等生の私、可哀想な私、など。)
仮の仮面(ペルソナ)が
あなたの好き、嫌いのレンズをどんどん強くしていきます。
どんどん仮面が厚くなって
本当の私は、なんなのか?がどんどん見えなくなっていきます。
本当の私から離れた私は
常に不安やプレッシャーに苦しめられます。
それらの原因は、じつは、
「本当の自分を知る」
ことの恐怖から来ていると言います。
私たちの潜在意識は面白くて
どんなに、嫌な上司のもとで働いていても
どんなに、お金がなくても
潜在的には、「このままでいい。変わりたくない。」
と思っているそうです。
変わることの恐怖より、変わらない安定を求める性質があるのです。
私たちが、ヨガの練習をして
体を整えたり、呼吸法でマインドを整えたりするのは
実は、全て「自分とは何か?を知るため」の
準備に過ぎないということ。
そして、もしヨガをしていても
この、好き、嫌いの天秤に
いつも揺れ動かされている人生では
自分の魂にある「自分とは何か?」の
本質に触れることは難しいです。
なぜならば、天秤の重心が外側にあるから。
そのために、聖典では、
プラティ バクシャ バーヴァナン
対象に向かって、逆の視点で自分自身を修練していく
方法を解いています。
例えば、嫌悪感が沸き起こったら
率先して、その人に優しい言葉を伝えてみる。
あんな人になりたい。とおもったら
率先して、その人に、賞賛の言葉を送る。
など。
与えるものは、与えられる。
Dharma に生きるものは、Dharmaに支えられる。
そんな生き方を実践すると
好き・嫌いなどはどうでもよくなり
全ての原因は自分の内側にある
ということがわかってきます。
喜びの裏には悲しみがあるように
悲しみの裏には喜びがあります。
現状を変えたい。
と思ったら、
行動しましょう。
私たちの人生は、晴れの日もあれば
雨が降る日もあります。
「自分自身への理解」を身に付けて
嵐の日でも、安心して
旅を続けていきましょう。
Om asatoma sat gamaya|
Tamasoma jyothi gamaya|
Muityor ma amritan gamaya.|
オーム、私たちを暗闇から光へ
無知から、真実へと
盲目の目を真実へと開かせてください。
YOGA SOLUNA.